【まとめ】作業療法士がスキルアップするために取得すべき資格4選
・スキルアップしたいけど、方法がわからない
・年収を上げていきたい
今回はスキルアップするために、
取得すべき資格について説明していきます。
そして、資格を取得する前にすべきことも説明します。
本記事の内容
・作業療法士のスキルアップのために有用な資格4選
・資格の上手な取得方法
・まとめ
本記事の信頼性
この記事を書いている私は
・作業療法士 10年目
・転職回数 2回 (病院2施設・訪看ステーション1施設)
・大学院修士課程修了
・実習指導人数 10名以上 (CV含め)
学生時代からうまくいかず挫折を多く経験してきました
それでも立ち直ろうと、困難に立ち向かったり、時には逃げてきました
それでも修士号を取得して、色々と人生が好転しています。
今では訪看ステーションで自分らしく仕事をしています
夢だった養成校での講師のお仕事もいただけるようになりました
そういった僕が解説していきます。
作業療法士のスキルアップのために有用な資格5選
周囲のOTRにも聞き取りを行いました。
希少性と有用性の2つの側面から整理しています。
その結果、有用な資格は以下の4つになりました。
①認定作業療法士・専門作業療法士
②修士号・博士号
③福祉住環境コーディネーター
④3学会合同呼吸療法士
認定作業療法士・専門作業療法士
日本作業療法士協会が認定する、誰もが一度は取得を考える資格です。
しかし、取得までの道のりはやさしいものではありません。
それは以下の資格者数が物語っています。
有資格者数(2022年3月時点)
認定作業療法士 1235名
専門作業療法士 112名
ちなみに作業療法士は、
2020年3月現在、94255名の有資格者がいます。
取得していると大きな実績となり、評価される資格の1つです。
修士号・博士号
「大学院に進む」というのも大きな実績になります。
たとえ学位を取る前、「大学院に通っている」だけでも、
転職面接でもプラスとして評価されるくらいです。
さらに、大学院で学ぶこと、研究する過程で得られたことは
大きくアナタを成長させてくれます。
実際、私がそうでした。
ですが、以下のような誤解が多いようです。
専門学校卒だと、大学院は入れないんでしょ?
これは誤りです。
専門学校でも、卒業すると「高度専門士」の学位が得られる学校があります。
この、「高度専門士」の学位があると、大学院への進学が可能となります。
さらに以下のような誤解も多いです
働きながらは無理でしょ?
これも誤りです。
実際に僕は働きながら大学院に通い、
時間はかかったものの、無事に修了しました。
また、学費を一部免除してくれる制度もありますので、
経済的な理由であきらめようと思う人も是非調べてみてください。
僕は半額免除してもらいながら、大学院に通っていました。
将来、養成校で働きたいと考えるOTRは、大学院への進学が必須になっていくと思います。
知り合いの養成校職員にインタビューしても、
修士号や博士号を取得していることが、採用時の最低条件と述べています。
「ヘンな人をとれない」と言うことから、やはり実績重視となるようです。
福祉住環境コーディネーター
上の2つの資格と比較すると、取得しやすい資格です。
その分、周囲からの評価は低くなりますが、
実績の1つとして評価はされるものです。
この資格はどういった資格なのでしょう?
簡単にまとめると以下のようなものです。
・住環境整備を幅広い知識と視点から調整するための資格
・各専門職の意見を取り入れる調整役
・2級以上の取得で「住宅改修が必要な理由書」が作成できる
・理由書は、PT、OT、ケアマネ、地域包括センター職員も作成可能
とても大切な資格であることはおわかりいただけると思います。
しかしみなさん、お気づきでしょうか?
作業療法士の資格がある人間が、この資格を取ったからといって、
何か実務的にできることが増えることはありません。
病院や組織にとって、取得がメリットになることはありません。
しかし、この資格を取得する過程で学んだ内容は、
きっと患者さんの手助けをする上で、大きく役立つはずです。
3学会合同呼吸療法士
呼吸リハビリテーションの重要性は年々高まっています。
この資格をとることで、呼吸に対する知識を深めることができます。
作業療法士でも、近年取得する人が増加傾向にあります。
転職面接においても、この資格を取得していると
大きくプラスの要因として判断されます。
しかし、この資格の取得と継続は結構大変です。
・PT、OTとしての実務経験2年以上
・2日間ある認定講習会を受講する
・上の条件を満たした上で、認定試験に合格する
・5年ごとに更新が必要(講習会受講でOK)
認定試験は結構大変です。
認定試験が不合格になるPTやOTも、周囲に何人もいました。
しかし、資格取得までの道のりが大変だからこそ、しっかりと勉強するわけです。
資格の取得によって、スキルアップが図れるはずです。
ここで大切なことがあります。
資格取得は「手段」であって
「ゴール」ではありません。
資格取得をゴールにしてはいけない
資格を取得する意味って?
なぜアナタは資格を取得するのでしょうか?
資格を取得したからといって、何かがすぐに変わるわけではありません。
実際に私は修士課程を修了したからといって、給料は上がりませんでした。
では資格を取得すると何が変わるのか?
変わることは次の3つです。
①知識と経験
②実績
③自信
①知識と経験について
資格を取得するために努力したこと、それがアナタの財産になります。
テキストで学んだこと、研修や授業で学んだこと
苦労したこと、失敗し挫折しかけたこと
そのすべてがアナタの財産になります。
②実績について
努力して何かを成し遂げた経験はアナタの実績です
他人からアナタを見たとき、「資格」があるとこう思われます
この人は「資格」をとるために努力ができる人だな
取得が難しい「資格」ほど、より強く評価されます
転職や副業で何かを始める際にとても有用です
③自信について
セラピストは、他のセラピストと比較しやすい傾向があります。
比較した結果、「自分は全然できていない」と思いやすいのです。
自信を無くしやすい職業、それがOTとも言えます。
資格を取ることで、自分にはこれだけのことができるんだと
そう思えるようになります。
それが自信につながり、積極的な行動につながると考えています
資格取得はゴールではない
資格取得はゴールではありません
あなたが本当にやりたいこと、
本当にやりたいことを実現するための手段
それが資格です。
資格をただ集めるだけの人、
いわゆる「資格コレクター」にならないようにしましょう
自分の進みたい道を大切にしよう
アナタはOTとして何をしたいですか?
アナタが考えるOTとはなんでしょうか?
この質問の答えを、「アナタの言葉で」説明できるようにしてください。
この答えを大切にすれば、目指す道を迷うことはなくなるはずです
まとめ
今回は、作業療法士がスキルアップするために取得すべき資格を
4つあげて、それぞれ説明してきました。
もう一度下にまとめておきます
①認定作業療法士・専門作業療法士
②修士号・博士号
③福祉住環境コーディネーター
④3学会合同呼吸療法士
大切なことは資格をとることではありません。
あなたが資格を取って、どんなOTをしたいのか?
それが一番大切だと感じます。
是非一度考えてみてください。