【失敗しないために】作業療法士になるための勉強内容5選
・どんな勉強したらいいのかわからない
・覚える量多すぎてムリ
・そもそもこの科目を勉強する理由わからん
・こんなん覚えて将来役に立つの?
この記事では、こんな疑問を解消します。
OT1年目で何を勉強したらいいかわからない方にも、おススメです。
本記事の内容
・優先して勉強すべき内容5選
・どうして勉強する必要があるの?
・まとめ
本記事の信頼性
この記事を書いている私は
・作業療法士 10年目
・転職回数 2回 (病院2施設・訪看ステーション1施設)
・大学院修士課程修了
・実習指導人数 10名以上 (CV含め)
学生時代からうまくいかず挫折を多く経験してきました
それでも立ち直ろうと、困難に立ち向かったり、時には逃げてきました
今では訪看ステーションで自分らしく仕事をしています
夢だった養成校での講師のお仕事もいただけるようになりました
そういった僕が解説していきます。
優先して勉強すべき内容5選
まず、誤解がないよう説明します。
勉強しなくても良い内容は存在しません。
いやいや、元も子もないやん!!
その通りです。
しかし、「勉強しなくても良い内容」はありませんが、
「優先して勉強すべき内容」はあります。
そうなんです、優先順位があるわけです。
人間の勉強速度には個人差もあり限界もあります。
なので、優先して取り組むべき内容について厳選しました。
厳選した内容は以下の通りです。
今回は身体障害領域に限定しました。
①勉強の仕方
②接遇
③動作分析
④解剖
⑤評価
これから、それぞれの項目について説明していきます。
①勉強の仕方
人間の記憶力には「個人差」があり、「限界」もあります。
今日頑張って覚えた筋肉の構造も
明日にはその構造の74%を「忘れて」しまいます。
エビングハウスの忘却曲線が示していますね。
記憶の定着には、粘り強い反復が必要です。
そう、ひたすら丸暗記は効率が悪すぎます。
ではどうするの?
「全てを暗記している状態」は目指さなくてイイです。
まず目指すべきはこの状態です。
記憶は一般的にこのような順序で形成されます。
全然知らない ⇒ うろ覚え ⇒ 覚えている
まずはうろ覚えの状態を目指してください。
そして、その情報にアクセスできるようにしましょう。
「あー。あの本のこのページに書いてるはず」
こうやって調べればいいわけです。
そして、臨床で本当に必要な内容というのは、
何度も調べる機会が出てきます。
その都度調べることで、自然と記憶が構築されます。
初めから完璧を目指すことはやめましょう。
②接遇
接遇とは、簡単に言えば「おもてなし」です。
相手の事を考えて行動することです。
基本的な挨拶、言葉づかい、立ち振る舞い。
この3点ができることは大きな「強み」です。
実習中、患者さんはもちろん、
バイザーに対しても、この「強み」は活きます。
実際、多くの実習指導者は、実習生に対して
「専門的知識の有無」よりも、
「接遇」と「学ぼうとする積極的姿勢」を求めます。
接客業のアルバイトをすることは、よい経験になると思います。
③動作分析
身体障害領域の作業療法では、
患者の「ADL」や「IADL」を見る機会が多いです。
では、ここで質問です。
「ADLやIADLを遂行する上で絶対必要なものは?」
その答えは、「運動」です。(認知面、環境面もありますが・・・)
というわけで、「運動」を分析する
「動作分析」は必要です。
動作分析を苦手とするOTは非常に多いです。
これはOTRになってからも学び続ける必要があります。
④解剖
動作分析で明らかになった問題点。
その問題点の原因を探るためには、
患者さんの「身体」を触って確かめる必要があります。
そのために必要なことはなんでしょうか?
それは、骨や筋肉を触れることができること。
すなわち、解剖がわかっていることです。
「今触っている場所がどこか説明できる」
くらいまで解剖知識をつける必要があります。
⑤評価
リハビリは、評価に始まり、評価に終わる。
とまで言われることがあります。
患者さんの状態を把握することが「評価」です。
患者さんの動きを「動作分析」し、
「解剖」の知識を使って確かめる。
また、適切な検査法を使って数値で表すことも大切です。
そして、得られた情報を「解釈」して患者さんを知る。
養成校での勉強内容は、
評価に必要なものを勉強しているといっても過言ではありません。
私が実習指導していて、最も気を遣う実習は、
「評価実習」です。
それは、評価が一番重要かつ難しいからです。
以下の4点に注目して勉強していくと良いと思います。
●患者さんを動作と触診で知る
●検査方法を正しくやり方
●情報収集の方法
●統合と解釈のやり方
どうして勉強する必要があるの?
勉強する理由は2つです
●患者さんの力になるため
●自分に自信を持つため
担当する患者さんが困っている場合、
自分に知識や技術がないと、十分な援助ができません。
たとえば、担当患者さんが立ち上がれなくて困っていたとします。
その時、
アナタのリハビリが、起立動作を反復するだけだとしたら?
●立てないから、ひたすら立ち座りする
●歩けないから、ひたすら歩く
そんな非科学的なリハビリでは救える患者さんは少ないです。
適切な知識と技術で患者さんの力になってください。
また、勉強しないままだと、アナタの自信がなくなります。
それは、自分のやっているリハビリを科学的に説明できないからです。
自分に自信がなくなると、仕事を辞めたくなりますし、
そもそもOTを辞めたくなることもあります。
勉強をするのは、患者さんのため、そして自分のためと覚えておいてください。
まとめ
作業療法士になるためには、多くの知識が必要です。
だからこそ、優先順位をつけて勉強すべきです。
今回はその優先順位について、私の経験から提案しました。
もう一度列挙します。
①勉強の仕方
②接遇
③動作分析
④解剖
⑤評価
何から勉強すればいいかわからない方は参考にして下さい。
また、勉強する意味についても説明しました。
勉強は、患者さんのため、そして自分のためです。
OTに限らず、PT、ST、他の医療職種も一緒です。
生涯、学び続けることが必要です。
歩みはゆっくりでも構いません。
一緒に歩んでいきましょう。