【質問の苦痛から解放】作業療法実習の質問テンプレート3選
・「何か質問ある?」がイヤすぎる
・質問内容を考えるのに気をとられて、見学内容おぼえてない
・そもそも、何を聞いたらいいのかわからない
こんなお悩みを解決します
本記事の内容
・質問テンプレート3選
・そもそもなぜ質問するの?
・まとめ
本記事の信頼性
この記事を書いている私は
・作業療法士 10年目
・転職回数 2回 (病院2施設・訪看ステーション1施設)
・大学院修士課程修了
・実習指導人数 10名以上 (CV含め)
学生時代からうまくいかず挫折を多く経験してきました
それでも立ち直ろうと、困難に立ち向かったり、時には逃げてきました
今では訪看ステーションで自分らしく仕事をしています
夢だった養成校での講師のお仕事もいただけるようになりました
そういった僕が解説していきます。
質問テンプレート3選
見学後の質問を3つのタイプに分類しました
「何」に対して質問をするのかによって、
聞き方が少し違ってきます。
「何」に対しての分類は以下の3つです。
これから、この3つのタイプのテンプレートをご紹介します。
患者さんの動きや言動への質問
患者さんの動きや言動の「原因」についての質問や、
その「原因」を考える過程で出た「疑問」について質問しましょう。
OTRの言動への質問
OTRが「なぜ」そのような言動をしたのか。
あるいは、「なぜ」を考える過程で出た「疑問」について質問しましょう。
OTRの言動に対しての質問については、聞き方に配慮すべきです。
「なんでこんなことしたん? おかしくない?」
といったニュアンスが誤って伝わらないように配慮しましょう。
OTRの治療内容への質問
OTRの治療のノウハウを盗むために、ドンドン質問しましょう。
OTRが
どのように「評価」したのか
どのように「目標設定」したのか
どのように「プログラム」を決定したのか
治療中、「何に」注意しているのか
どのように「治療後の変化」を評価するのか
といった内容を質問しましょう。
OTRの頭の中を覗くような質問ができればとても勉強になりますよ。
そもそもなぜ質問するの?
見学の後になぜ質問するの?
それは、アナタにとって「メリット」があるからです。
そのメリットには大きく2つあります。以下紹介していきます。
①OTRの思考過程を確認するため
OTRは全ての患者さんに対して、
「評価」⇒「解釈」⇒「介入」⇒「再評価」⇒・・・
という、仮説検証と効果判定を常に行っています。
アナタは卒業すると、同じことをする事を求められます。
同じことをするために必要な要素はなんでしょうか?
それは、
患者さんの状態を「評価して」
適切な「解釈をして」
数多くの選択肢から「適切な治療を選択して」
その治療効果を「批判的に再評価して」
治療を「より有益にする」
といった要素が必要です。
さて、アナタが見学の時にわかることはなんでしょう?
目に見える「治療」しか、わからないと思いませんか?
OTRが
「どうやって評価して解釈したのか」
「どうしてその治療方法を選択したのか」
「再評価はどうやって行ったのか」
これは全て頭の中で行うために、目で見えません。
そうです、「質問」することでしか、アナタは知ることができません。
OTRの頭の中を覗くために、「質問」は存在します。
②アナタの視野を広げるため
アナタが治療場面を見学している様子を想像してください
治療場所は、患者さんの病室のベッドサイドです。
患者さんはベッドに座っており、ベッド柵に手を置いています。
OTRは患者さんに対して、起立動作を反復するよう依頼します。
患者さんは、ベッド柵を支持物としながら立ち上がります。
さて、この場面でアナタはこう考えます
「きっとこの患者さんは、起立動作が苦手だから反復練習しているのだろう」
それってホントですか?
そのOTRはこう考えているかもしれませんよ。
「前回練習した動作方法の記憶は一部残っているな。
ただ、やはり屈曲相では下腿前傾が不十分・・・」
OTRがどのような視点で患者さんの動きを見ているのか、
そして、その動きをどう分析するのか。
アナタには無い視点で考えている筈です。
質問をすることで、OTRの視点と視野を盗めます。
質問をすれば、アナタの視点と視野が広がります。
アナタが将来担当する患者さんの役に立つはずです
まとめ
この記事では、質問テンプレートと
質問をする意味について解説しました。
まず、質問テンプレートは以下の種類がありました
それぞれの場面で使い分けてください。
そして、なぜ質問が必要なのかについても解説しました。
質問とは、OTRの頭の中を覗き、
OTRの考え方や経験、知識を得るためです。
良い質問をすれば、
アナタの実習が素晴らしいものになるはずです。
質問嫌いが一人でも減ることを願います。